受験生をご担当の先生方へ(著者・講師より)

 大変お世話になっております。「センター英語のワナ」を執筆、講義いたしました荻野と申します。先生方には高校用リスニング教材のDeep Listeningをはじめ、種々の教材をご採用いただき大変有難うございます。このたび、講義つき参考書(レク本)の「センター英語のワナ」を上梓いたしましたことをご報告いたすと共に、先生方のご理解とご協力を仰ぎたいと存じます。

本書は、センター試験の予想得点が90点〜120点(筆記200点満点)の生徒たちを対象にして制作したものです。ご案内のとおり、この得点帯の生徒たちは、あと一歩伸びれば国公立大学に届く生徒たちであり、その割にはなかなか壁を乗り越えられない生徒たちでもあります。また、私立大学の志望者であれば、このまま放置すれば自らの志望校に到達するのは少々困難な状況の生徒ではないでしょうか。彼らとしても「何とかしなくてはならない」と感じてはいるものの、日常の学習を消化するのに精一杯で、なかなかセンター試験対策・入試対策に取りかかることができない状況と存じます。

本書がこのような「伸び悩み」の生徒をターゲットにしたのは、私自身の経験が大きく影響しています。私自身、高校で教鞭をとった経験がありますが、その経験を通して、高校の先生方がいかにお忙しいかを実感しています。もちろん、先生方はご多忙な中でも、一人でも多くの生徒が志望校に合格できるよう、生徒たちの学習指導にご苦心されていることも承知しています。しかしながら、時間には限界があり、忸怩たる思いを抱かれている先生も多いと存じます。私自身、高校で教鞭をとっていたころはこの思いの連続でした。生徒の中には、適切な対策を取ることができず、センター試験の時期を迎えてしまった者もいました。自己採点やその後の進路指導の際に、英語の低得点が大きく影響して、志望校変更を余儀なくされ、涙を流す生徒を見て自分の指導の限界を強く感じたものでした。

伸び悩みの生徒たちは指導に時間がかかり、大きな成果として現れるには大変な労力を要することと存じます。その時間や労力を一人ひとりの生徒に費やすことは困難だと存じます。このような現状の中、先生方の中には伸び悩みの生徒たちに対して、予備校や塾などの利用を指導されることも多いようです。ある意味では、ある程度標準化された学校の授業と、生徒自身の個別の対応を組み合わせたハイブリッド学習により、学習効率を向上させている例かもしれません。

学校の指導と予備校・塾の指導とのハイブリッド化は、学校外での教育費を支払う余裕がご家庭にあり、そのような学校外の教育機関が近隣に存在し、なおかつ、その指導内容が的確であれば、ある程度の効果を望むことができると存じます。しかしながら、所得格差や地域格差が社会的にもクローズアップされている現在、その恵まれた環境にいる生徒は限られているのではないでしょうか。          

私は、英語の伸び悩みに苦しんでいる生徒たちにその解決策を示し、日夜、生徒たちの指導に必死で取り組んでおられる先生方の一助になればと考え、この「センター英語のワナ」を上梓いたしました。学校教育と学校外教育のハイブリッド化が進む現状と、格差社会における教育機会の高いレベルでの均質化を目指し、講義つき参考書(レク本)がそのメディアとしては最も適切であると判断いたしました。          

その意味で、本書を適時にご利用いただき、先生のご指導の一助としてお使いいただきたいと存じます。ご担当の生徒たちにご紹介いただいたり、教室用の図書として常備し貸し出したりする方法もあります。また、対象者の多いクラスや学校では、長期休暇などの課題としてご採用いただくこともできます。先生のすばらしい授業と本書を組み合わせて指導いただくことにより、ライブの指導とバーチャルの指導がハイブリッド化し、生徒の英語力を大きく高めることができると確信いたしております。          

本書が先生方の英語学習指導の一助となることができるよう、ご理解、ご協力をお願いいたします。

「荻野のセンター英語のワナ」著者・講師 荻野 次信
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